キリスト教用語聖書史上重要な聖書訳、特筆すべき聖書訳、現代社会で使用されている聖書訳などを掲載中です。当初「キリスト教用語」のページにて説明していましたが、項目数が増加、説明も限られたスペースでは限界があること。さらには時系列把握を容易ならしめるため、等々の理由により今回独立ページを設定し説明させていただくことと致しました。なお、目次には言葉の重複を避け、「○○聖書」の「聖書」ということばは原則として略しております。
主教聖書
Bishops' Bible
1568年に英国国教会の承認を得て完成した英語訳聖書で1572年に大幅に改訂されました。その後、1602年改訂訳が1611年のジェームズ王欽定訳聖書(KJV--King Jamaes VersionまたはAV--Authorized Version--以下KJVと略)のベーステキスト(基礎)となりました。

この聖書はカルヴァン主義を色濃く反映しているジュネーブ聖書(the Geneva Bible)が英国国教会の保守筋を刺激したことにはじまります。彼らはカルヴァン主義を長老主義に結びつけ、長老(信徒)による教会統治が既成の主教による教会統治に取って代わるものであるとし、ジュネーブ聖書に強く反対しました。一方、当時、英国国教会の礼拝で広く朗読されることを目的として、国王ヘンリー8世により公認された最初の欽定訳聖書である大聖書(The Great Bible--以下GBと略)が深刻な欠陥(旧約聖書が原典ではなくウルガータのラテン語からの翻訳)があると知っていたため、解決策として主教たち自身でGBの改訂を行ったものです。

編集を主導したのはカンタベリー大主教のM.パーカーでしたが、監修者を任命しなかったため、聖書の各巻編集方針が担当の翻訳者により、一定せず、学術水準を充たさず、冗漫な表現や当時人気のあったジュネーブ聖書(the Geneva Bible)と比較すると、大言壮語型が目立ち理解するのに困難なものとなりました。 さらに、ページ一杯の多くのイラストがあり、第二版にいたってはGBやその後に続くKJVよりも大きく高価な上、ジュネーブ聖書(the Geneva Bible)の特徴でもあった注釈や参照がなく人気が出ませんでした。ちなみに主教聖書は新約聖書版を含めて版数は50程度に過ぎませんでしたが、ジュネーブ聖書は主教聖書が出版された後も版数を重ね実に150に及びました。そして1611年にKJVが出版されるとこれが英国国教会の事実上の標準訳となり、主教聖書に取って代わることとなりました。 (参照文献:Wikipedia英語版last modified on 28 July 2009 at 10:22 一部加除修正)
 
BACK HOME