キリスト教用語聖書史上重要な聖書訳、特筆すべき聖書訳、現代社会で使用されている聖書訳などを掲載中です。当初「キリスト教用語」のページにて説明していましたが、項目数が増加、説明も限られたスペースでは限界があること。さらには時系列把握を容易ならしめるため、等々の理由により今回独立ページを設定し説明させていただくことと致しました。なお、目次には言葉の重複を避け、「○○聖書」の「聖書」ということばは原則として略しております。
カヴァデール聖書
(Coverdale Bible)


  
ケンブリッジ大で学んだ聖職者で翻訳であるマイルズ・カヴァデール(1488-1568)により編纂され、1535年に出版された聖書です。新旧聖書の完全英語訳(中世英語)としてはこれがはじめてでした。しかも印刷された完全版英訳聖書としてもはじめての記念すべき聖書です。参考までにウィクリフのものは手書き聖書でした。

1539年版は英国で印刷されたはじめての完全版英訳聖書で王室の勅許が与えられたはじめての公式英語聖書訳となりました。1535年初版はどこで印刷されたのか長く論議されましたが、1997年にベルギーのアントワープであることが判明しました。カヴァデールは1539年版「大聖書--Great Bible」の編纂にもかかわっていましたが、カヴァデール聖書は再版を重ね、旧新約聖書全体または新約聖書については20版以上となり、最終版は1553年に刊行されました。

カヴァデールの新約聖書はティンダル訳を一部単語の差し替えのみでそのまま流用していますが、旧約聖書はティンダルが公にしたモーセ五書(創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記)とおそらくはヨナ書も利用していますが、ティンダルが公にしなかった(発行しなかった)他の旧約聖書類は利用せず、カヴァデール自身が旧約聖書の残りの部分と第二正典(外典、アポクリファ)を翻訳していますので、彼はいわばティンダルの後継者ということにもなります。カヴァデールはヘブル語やギリシャ語学者ではなかったため、主としてドイツ語聖書、すなわち、ルター聖書とツヴィングリとユダによるスイス・ドイツ版(チューリッヒ聖書)およびウルガータ聖書を含むラテン語テキストを利用しています。

(参照資料:Wikipedia英語版last modified on 30 July 2009 at 18:06およびブリタニカ国際大百科事典)

  
 
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