キリスト教用語聖書史上重要な聖書訳、特筆すべき聖書訳、現代社会で使用されている聖書訳などを掲載中です。当初「キリスト教用語」のページにて説明していましたが、項目数が増加、説明も限られたスペースでは限界があること。さらには時系列把握を容易ならしめるため、等々の理由により今回独立ページを設定し説明させていただくことと致しました。なお、目次には言葉の重複を避け、「○○聖書」の「聖書」ということば略しております。
テクストゥス・レセプトゥス
(Textus Receptus)
このラテン語の字義は受け入れられたテキスト(文章)すなわちReceived Textという意味で日本のキリスト教界では「公認本文(こうにんほんもん)」と呼んでいます。 宗教改革時代に各国語に翻訳されるにあたってテキストとして利用されたギリシャ語新約聖書のことです。オランダ出身の司祭、人文主義者、神学者でカトリック体制を批判し、宗教改革の先駆者とされるデジデリウス・エラスムス(Desiderius Erasmus)とオランダの人文学者たちによって校訂され、1516年に印刷されたギリシャ語新約聖書です。 印刷されたものとしては最初のギリシャ語新約聖書でもあります。

ティンダルやルターが自国語に翻訳するにあたってはこのテキストを使用しているほかKJV(King James Versionジェームズ王欽定訳)もこのテキストを使用しています。しかし現代の聖書学者はこのテキストは12世紀以前にはさかのぼらない比較的新しいものであると考えており、異読の参照程度に用いる程度で、ネストレ・アーラント(Nestle-Aland)のギリシャ語新約聖書(初版は1913年で現在は27版)を現代の聖書学の最高水準を示すテキストと位置付けています。

なお、受け入れられたテキスト(Textus Receptus)という言葉はライデンのエルゼビア社(Elzevirs)が1633年に再版したギリシャ語聖書のラテン語序文に「textum ergo habes, nunc ab omnibus receptum」(あなたが手にしたこの聖書こそがすべての人に受け入れられたものである)とあり、そこから[textum receptum」という語が抜き出され、対格から主格に変えて「textus receptus」という語が生み出されたものです。  

テクストゥス・レセプトゥス(Textus Receptus)という言葉は基本的に二つのギリシア語新約聖書にのみ用いられるとされています。 ひとつはパリ大学のロベルトゥス・ステファヌスが1550年に校訂したもの。もうひとつは上記ライデンのエルゼビア社(Elzevirs)が1624年に発行し1633年に再版したテキストです。

(参照文献:Wikipedia英語版および日本語版およびSOLA SCRIPTURA "What is the Textus Receptus?" by Dr. Herbert Samworth)

  
 
TOP HOME