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インターネット上のWikipedia英語版:"Dynamic and formal equivalence"に格好の説明がありますのでこれを翻訳させていただきます。 意訳−動的等価翻訳(dynamic equivalence)と直訳(formal equivalence)は翻訳にあたっての二つの手法です。 意訳(または機能訳--functional equivalence)は翻訳元のテキスト(本文)に表現される考え、思いを(もし必要であれば本来の字義や語順や文法の態(能動態や受動態)などを犠牲にしても)伝えようとします。 一方直訳(または字義訳)においては、(もし必要であれば翻訳先、たとえば英語を日本語に訳す場合には日本語の、ごく自然な、あるいは通常的な表現を犠牲にしてまでも) 逐語訳にしようとします。 二つの手法はそれぞれの翻訳元の本文を読みやすさで選ぶか、あるいはあくまでも字義通り忠実に訳するかのいずれかに力点を置くというわけです。 しかし、実際問題としては両者の間に明確な境界線はありません。大まかに言って、この両者は翻訳手法のスペクトル(変化領域)の問題です。意訳と直訳という言葉は言語学者のユージン・A.ニダ(Eugene A. Nida)の定義によるもので、もともとは聖書を翻訳する手法を説明するために考え出されましたが、聖書以外の翻訳にも適用できます。 理論と実際: 意訳がより自然に訳するためには翻訳元の字義に固執することを回避します。 時には、翻訳文の読みやすさが翻訳元の原義を保持するよりも重要である場合に使用されます。そのようなわけで小説などでは読みやすさが必要なため意訳が進んで使用されます。一方、折衝面においては正確な字義が最重要なため、直訳が採用されます。(訳者注:余談ですが、貿易面で使用される海上保険約款は英国のロイズ海上保険約款が世界共通で使用されます。 300年の時の試練に耐えて今日に至っているのですが、約款の修正は紙片のつぎはぎで行われています。とても不思議なことですが、約款の一字一句に判例の裏付けがあるからです。) 一方の言語が持つ字義が他方の言語に対応するものがない場合には完全明瞭な直訳は不可能となります。このような場合には、その字義を伝えるため意訳、または新造語あるいは新しい表現が考え出され、ときとして翻訳元言語からの言葉が借用されることとなります。 翻訳元言語と翻訳先の言語の字義が相違すればするほど直訳文を理解することは一層困難になります。 他方、直訳はときには読者が翻訳先言語の意味がどのように本文に表現されるのか、あるいは未訳の慣用句を保持しているか、もしくはへブル語聖書における交差対句法のような修辞的技巧や言い回しを見て翻訳元言語に親しむことを可能にしたりする場合もあります。 聖書訳: 聖書訳に利用される意訳という概念はとくに言語学者ユージン・A.ニダ(Eugene A. Nida)により案出されたものです。 聖書の訳者は英語に翻訳するにあたって、極端な直訳から極端な意訳の領域のはざまでいろいろな手法を採り上げてきました。 ○主な直訳聖書(formal equivalence)
○主な直訳・意訳のバランス訳聖書(a balance between dynamic and formal equivalence)
○意訳を大幅に使用した主な聖書(extensive use of dynamic equivalence)
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