教会FAQ
ガラテヤ人への手紙117節で、パウロはなぜ、わざわざアラビアまで足を伸ばしたのですか。

新共同訳聖書では 

また、エルサレムに上って、わたしより先に使徒として召された人たちのもとに行くこともせず、アラビアに退いて、そこから再びダマスコに戻ったのでした。」 

とあり、「アラビア」についての説明もありませんし、口語訳でも新改訳でも「アラビア」と訳されていますので、通常はアラビア半島が想定され、「なぜそんな遠い地へ行くのか」と不思議に思われるかもしれません。 

この点について聖書ソフトのバイブルワークス(Bibleworks 9)では 

Ἀραβία, ας, Arabia: in Gal 1:17 prob. the Nabataean kingdom south of Damascus;… 

とあり、おそらくは、アラビア半島の「アラビア」ではなく、ダマスコの南、「ナバテヤ王国」(現在のヨルダン、紀元前3世紀にナバテヤ人が建国)のことを示しているものと思われます。 本文のコンテクストからパウロは単に、退避するのではなく、ただちに宣教をはじめたものと考えられますがいかがでしょうか。

BACK HOME