日本基督教団 西神戸教会月報
2009年9月号

                   
  人を分け隔てしてはなりません。

                             《ヤコブの手紙2章1節》 

  この世を生きる時、楽しいことも苦しいこともあります。色々なことがあって私たちは、この世を生かされているのです。そんな私たちは、自分でその日々の歩みを良くも悪くもできるのです。それなのに私たちは、神様や他者に責任転嫁をしてはいないでしょうか。そんな歩みをしていては、せっかく与えられている神様からの大切なプレゼントを受け取り損ねてしまうのです。 神様が与えてくださっている本来の意味をしっかりと知り、時が良くても悪くても、感謝して受け止めることができれば幸いです。 この世には、私たちの理解が及ばないことは山ほどあるのです。 何故と問いたくなることも尽きません。 しかし、そのことを理解し、納得しようとしても無理なのです。 何故なら、神様が与えてくださる時や出来事は、私たちには測りがたい事だからです。 私たちの思いをはるかに越えて与えられているのです。そうなると、神様が与えてくださっているのだから、悪いものではないと信じるしかないのです。 悲しい事、苦しい事、嫌な事等、自分にとって悪いと考えられる事との出会いの時、周りを見渡すとそのことを一緒に支えて歩んでくれている人々に気づくことがあります。私たちは、人と人との関わりを神様からのプレゼントとして、受け止めているでしょうか。この世の歩みで欠くことの出来ない歩みは人と共に生きることです。 その関係を私たち自身で、良くも悪くも出来るのです。 と言うよりも、私たち次第で変え得るのです。 たとえ、私たちに悪を及ぼすものがあっても、私たちが悪を持って返すのではなく、神様の裁きに任すことが大切なのです   《エフェソ4:25〜、ローマ12:15〜》。何故なら、私たちまで悪に満ちた人とならないためなのです。

 私たちは、どんな人と共に生きているのでしょうか。 周りに与えられている大切な人を忘れてはいないでしょうか。 自分中心に人をより好みしてはいないでしょうか。 自分を変える大切な良き出会いが与えられているにもかかわらず、そのチャンスを逃しているのではないでしょうか。 頑なで自分の正しさだけを主張する人は、自分の価値観の中で、いつのまにか人を分け隔てしてしまうのです。 神様と主イエスと出会った私たちは、新しい人として生きる者とされています。 そのことが他者と共に生きる世界へと招いてくれているのです。 私たちが、この世をより豊かに喜びで満たされて歩める時としてくれるのです。 人と人との関わりなくして世の歩みはありません。 家族や友人、知人、様々な所で出会う人々、みんな神様からのプレゼントなのです。 神様は「独りでいるのは良くない。」と言ってふさわしい助け手を造ってくださったのです。 より良い出会いと交わりの中で生きて行ければ幸いです。

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