日本基督教団 西神戸教会月報
2011年9月号
☆信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです。 昔の人たちは、この信仰のゆえに神に認められました。 信仰によって、わたしたちは、この世界が神の言葉によって創造され、従って見えるものは、目に見えているものからできたのではないことが分かるのです。 (ヘブライ人への手紙11章1〜3節) 私達が生きる世界は、人間の思うようにはならない世界であることを痛感する日々が続いています。人が全てを治め、支配しようとしても、それはできないことです。人が奢りと高ぶりを自覚し、捨て去らなくては、より良い世界は訪れません。人間が自然と共存することを捨て、自己中心の自分勝手な歩みをしてしまった結果、自然界は破壊され、気象状況も大きな影響を受けて異常が生じ、多くの悲しみと苦しみをもたらしています。今年も台風〈12号〉が日本を横断し、大きな災害が起り、多くの人の命と生活が奪われてました。日本だけではなく、世界的にもアメリカをはじめ、中国や韓国等においても大きな自然災害が生じています。 神様が創造された世界は、人にとって、より良い世界であり、楽園でした。しかし、それだけでは満足できない人間が、神様の造られた世界を変えてしまったのです。私達の生かされている日本においては、阪神淡路大震災や東日本大震災という大きな出来事の中で人間の作ってきた物は、一瞬にして壊れてしまいました。多くの大切な命と大事にしてきた沢山のものを失ってしまったのです。地震と津波によって人の営みが奪われました。私達人間の力と知恵ではどうすることもできないという現実を突き付けられたのです。そんな困難の中で大切にされていることは、人と人との繋がりです。人が生きていくために欠くことのできないものとして示されたのです。大きな犠牲の中で人は、人間のあり方、気づかされているのです。人はふさわしい助け手を与えられて生かされているのです。互いが助け合い、補い合い、支え合い、繋がり合い、愛し合う時、希望の光が輝くのです。一人では何もできなくても、共に生きる存在が与えられる時に道が開かれます。自分一人では負いきれない程の重い荷も、共に負ってくれる人がいることで負うことができるのです。力と心を合わせることで豊かな世界が創り出されます。神様が造ってくださった世界の豊かさに感謝し、喜びに満たされ、希望を抱き、歩めることができれば幸いです。 信仰とは、私達がこの世において塞がれていく中で、新たな道を与えてくれるものとなるです。人を愛し、豊かな恵みで満たしてくださっている存在として、神様を信じる時、必ず道は備えられてきます。そのことを信じることが大切とです。それは私達の願っている道とは異なるかもしれません。しかし、そこに神様が備えてくださった大切なものがあります。信じることで、人は神様の与えてくださっているものを受け取り、喜びと感謝に満たされるのです。 |
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