日本基督教団 西神戸教会月報
2013年07月号
☆イエスは町や村を残らず回って、会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、ありとあらゆる病気や患いをいやされた。また、群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた。そこで、弟子たちに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。」 《マタイによる福音書9章35〜38節》 暑い夏を迎えています。年々、夏の過ごし方が難しくなっています。少し油断すると熱中症や様々な病いに倒れてしまいます。それは、地球温暖化という人間の罪の結果であり、すぐに30度を超えてしまうこの気温の上昇は、私たちではどうすることもできない状況となっています。クーラーをつけずに過ごすことは、ほぼ難しい状況となっています。しかし、クーラーの室外機から発せられる熱は、更なる気温の上昇をもたらしているのです。幼稚園では、一応全部屋クーラーを設置していますが、ほとんど使用せずに夏休みを迎えることができました。全部屋工夫をしながら、風通しを良くして、できるだけ自然環境の中で体を順応させながら過ごしています。それは、決して子どもたちに、無理をさせているわけではありません。この暑さと上手に付き合っていきたいと思います。子ども時代からクーラーの生活となり、クーラーで体温調節してしまうと、外に出た時に、その気温の変化に耐えられなくなってしまうものです。しかし、様々なハンデのために、クーラー等でないと体温調節ができない人もいることは、忘れてはなりません。幼な子から高齢者にいたるまでのみんなが、元気にこの夏を過ごせるように願っています。 イエスは、神様より委ねられている働きをなしていましたが、一人では難しい状況となりました。それは、神様の救いを求め、神様のことを信じたいと願う人々の数が増えてきたからです。神様の業を「町や村を残らず回って」行ったイエスも、体は一つしかありません。ゆえに、どんなに頑張っても全ての人の願いや求めに応えることができませんでした。そのために弟子たちを選び出し、神様の働きを委ねました。ですが、当然弟子たちにも限界があり、その働きも十分なものとはならず、イエスは、「群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた。」のです。そして「収穫は多いが、働き手が少ない。」と語られているのです。私たちの力では限界もあり、様々な事で及ばないことがあります。そんな私だちだからこそ、神様に補ってもらえるように願うのです。私たちは、神様から与えられた命と恵みと力によって、世の歩みをなしているにもかかわらず、いつの間にか、自分で何でもしているような気になり、何でもできると奢り、高ぷり、謙虚さを失いがちなのです。イエスは、敢えて自分一人で全てを行うのではなく、他者に大切な神様の業を委ねられたのです。神様は、イエスを通して大切な事を伝え、行ってきました。そのことによって、人は神様へ導かれました。しかし、イエスはいつまでもこの世におられるのではなく、天に帰られます。だからこそ、この世を生きる者へと大な働きが委ねられたのです。そのことを受けて、長い時代の流れの中を信仰者が歩続け、今の教会があるのです。そこに導かれた者として、神様に祈り願いつつ、私たちのできる働きに心を向けて歩みましょう。 |
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