日本基督教団 西神戸教会月報
2016年01月号

☆ヨハネは二人の弟子と一緒にいた。そして、歩いておられるイエスを見つめて、「見よ、神の小羊だ」と言った。二人の弟子はそれを聞いて、イエスに従った。
(ヨハネによる福音書1章35~37節)

☆イエスは「来なさい。そうすれば分かる。]と言われた。(ヨハネによる福音書1章39節〉

☆ナタナエルが、「ナザレから何か良いものが出るだろうか」と言ったので、フィリポは、「来て、見なさい」と言った。(ヨハネによる福音書1章46節)

   2016年が始まりました。どんな一年になるかは、誰にも分かりませんが、神様の与えてくださる日々を大切に歩んで行きましょう。クリスマスにおいて、イエスの歩みは、家畜小屋で誕生し、飼い葉桶の中に寝かされることから始まりました。乳飲み子のイエスは、神様の子として世に命を受けて、神様のご計画に従って歩みました。その背後には、神様のみ言葉を受け入れて歩む父ヨセブと母マリアが共にいました。そんな温かい家族に囲まれてイエスは、幼少期から人々の前に姿を現すまで過ごしました。そのことを聖書は「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた。」(ルカ2:40)と語り、12歳で両親と神殿に行った後には「それから、イエスは一緒に下って行き、ナザレに帰り、両親に仕えてお暮らしになった。」(ルカ2:51)と記され、さらには「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された。」(ルカ2:52)とも記されています。そんなイエスが、神様のご計画に従い、人々の前に現れて歩み始める時に、まずヨハネから洗礼を受けました。その時の様子を聖書は"天が開け、聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降って来た。すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。" (ルカ3:21・22)と記しています。イエスは、神様から目に見える形で聖霊を受け、聞こえる声で神の子としての保証が与えられました。そこからイエスの働きが始まりました。イエスに洗礼を授けたヨハネも実は、神様からの役割を担ってこの世に誕生し、歩んできたことが聖書に記されています。それはヨハネの誕生の場面において、「この子には主の力が及んでいたのである。」(ルカ1:66)と語られ、さらに「幼子は身も心も健やかに育ち、イスラエルの人々の前に現れるまで荒れ野にいた。」(ルカ1:80)と記されています。神様は、この二人を神様の思いと計画に従って歩まされました。ヨハネは、イエスが歩む道を整える先駆者として、神様の事を伝え、働きをなし、自らの命を捧げて歩みました。その後、イエスの登場によって、イエスを指し示すものとなりました。イエスは、ヨハネによって道備えがなされた働きを引き継ぎました。そのことがここで(ヨハネ1:35~51)記されている出来事です。イエスもヨハネも、互いが自らの役割と働きを自覚し、歩むのです。
  さて、わたしたちは、命が与えられていることに感謝し、神様の思いに心を寄せているでしょうか。一入一人が生かされている事の貴さ・重さと価値を、しっかりと自覚し、与えられた日々を大切に歩みましょう。今年も1月17日という大切な日を迎えています。今を生かされているわたしたちは、大きな苦しみと悲しみと嘆きに包まれたあの日・あの時を忘れる事なく、神の愛と人と人の繋がりを大切にしましょう。
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