日本基督教団 西神戸教会月報
2000年10月号
『わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、私があなたを 遣わすしるしである。』 (出エジプト記 3章12節) 私(注:尾堂拓哉牧師)は、牧師の息子として生まれ、北海道での開拓伝道という厳しい環境の中、苦渋に満ちた父(牧師)の背中を見て育ちました。そんな苦労を目の当たりにしたがゆえ、私は”放蕩息子”のごとく、神から離れて歩んでいました。しかし、そんな私に神は、ひとつの機会を与えてくれました。それは、高校の英語の宿題でM.L.キング牧師の本を訳したときでした。彼のキリスト者として、また牧師としての生き様に、驚きと感動で心揺さぶられ、反発してきたキリスト教への新しい歩みが始まりました。そして私は、苦渋に満ちた生活の中で神に支えられ、喜びをもって神と共に歩んできた父を尊敬し、同じ道を歩む決意をしたのです。 私に、神と共に生きることのすばらしさ(夢と希望)を与えてくれた有名な "I have a dream."の一部分を記させて頂きます。 「私には夢がある。いつの日かジョージアの赤土の丘の上で、かっての奴隷の子どもと、かっての奴隷使用者の子どもが、兄弟のように一つのテーブルに座れる日の夢だ。 私には夢がある。いつの日か不正義と圧迫でうだるような暑さのミシシッピ州が、自由と正義のオアシスに変わる日の夢だ。 私には夢がある。私の4人の子どもがいつの日か、肌の色ではなく人間性で評価される国に住んでいる日の夢だ。わたしには夢があるのだ。 私には夢がある。邪悪な差別主義者がいて、行く手を妨げる知事がいる。 アラバマでいつの日か、小さな黒人の少年少女が、小さな白人の少年少女と兄弟のように手をつなげる日の夢だ。私には今日、夢があるのだ。 私には夢がある。いつの日かすべての谷が埋められ、すべての丘や山が削られて、起伏のあった場所が平らになり、歪んだ場所がまっすぐになり、神の栄光が現れ、すべての人間がそれを共に見つめる日の夢だ。」 《1963年8月28日 ワシントン大行進の時・M.L.Kingのスピーチより》 |
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