日本基督教団 西神戸教会月報
2004年01月号

                   
主はわたしの力、わたしの盾
   わたしの心は主に依り頼みます。
主の助けを得てわたしの心は喜び踊ります。
歌をささげて感謝いたします。
《詩篇 28編7節》

 2004年という新しい年を迎える事が出来ました。わたしたちは、当然のようにこの時の流れの中で生きています。しかし、同じ時の流れの中で他の所では突然の地震や争い、さらには病いによって、失われた沢山の命があるのです。わたしたちは、神から与えられた大切な歩みをどのように為そうとしているのでしょうか。あなたは、2004年何を願い、何を目指し、何を求めて歩み出しますか。たとえ、自らの願い・思い通りにならない歩みであっても、そこに神の恵みがあり、神が共にいてくださっていることを忘れなけれぱ、一年を過ごした時に必ず感謝に満たされていることでしょう。

 2003年を振り返っても、わたしたちの思ったように・あるいは願ったようにならなかった事がどれ程多くあったことでしょうか。そこでわたしたちを支え導いてくれた大きなものとして、信仰があったのです。与えられた出来事の中で、神の御心を知る事・神の恵みを見出す事が出来れぱ、心は喜びを与えられるのです。主から離れず、主を生命と力と希望の源とし、全てを依り頼む時、不安や恐れは取り去られて行くのです。 わたしたちは、求め願うもの(物・者)を間違ってしまって、失望・絶望・落胆してしまうのです。そして、人は愚かにも何としてもそれを守り、 あるいは得ようとして、人を傷つけ・踏み付けて生きてしまっているのです。見当達いの願いと求めを主によって、新にして頂き、神の人として大切な歩みへと向かえれぱ、様々なしがらみや束縛より解き放たれて豊かな命に生きることが出来るのです。

 阪神・淡路大震災の起こった1995年1月17日より丸9年が過ぎました。あの日・あの時この神戸が、激しい揺れによって多くの大切なもの(者・物)を失いました。人間の作り上げてきた建物や道路は、砕かれ崩れ落ちました。さらに多くの人が大切な命や生活を奪われてしまいました。悲しみと苦しみの日々を経験し、その中で支え合い・助け合い・補い合う生活の大切さを痛感させられました。人の暖かさ・温もりが人を支えました。 わたしは、その神戸で"今生かされている"ということを大切にして歩みたいと願っています。大切な生命を失う事・奪われる事の痛みと悲しみを繰り返さないように祈り、願う事が"今を生きる"者の責任と応答なのです。間達った価値観で歩み続けているこの世界が、愛によって造り変えられる事を切に祈ります。どんな世界であっても、神を信じて自分に与えられた命の責任を持って歩みましょう。
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