日本基督教団 西神戸教会月報
2007年5月号
復活の主イエスは、復活の出来事を信じることができない弟子たちに現れてくださり、共に歩んでくださいました。そのことによって、弟子たちは、新たに生きる力を受けました。しかし、主イエスは、いつまでも地に留まることができず、天に昇る時が来ました。その際、弟子たちに聖霊を受けて歩み出すように伝えるのです。目には見えないが共にいたもう神様の存在によって、この世における使命を与えられるのです。それによって、今の教会が誕生するのです。いつまでも見える主イエスを頼るのではなく、それぞれに与えられた賜物を用いて、この世での役割を果たして行くのです。しかし、その為には見えざる神様が、いつも共にいてくださることを信じて、恵みに満ちた豊かな力を受けなくてはなりませんでした。 今を生きるわたしたちが、自分の賜物を豊かに用いるためには、いつも神様の御心を問う者でなくてはなりません。与えられている物を自分本位に用いる時、それはマイナスにしか働かないのです。与えられている物の目的をしっかり知り、そのために用いなくては何の意味もないのです。わたしたちに与えられている物は、神様のために用いなければ、大した働きは成し得ないのです。それを神様に差し出し用いて頂く時、思わぬ出来事と出会うことができるのです。かつての弟子たちもイエスを見捨てて逃げてしまうような弱い、小さな欠けの多い存在に過ぎませんでした。しかし、神様はその弟子を用いて新たな歴史を作り出したのです。わたしたちの力だけでは、何もできません。いつも共にいてくださる主を信じて歩み出すことによって、全ての事は動き出すのです。それはあくまでも、わたしたちの営利の目的ではなく、神様の御心がこの世に行われるために動き出すのです。そのことによって、世に生きる全ての人の命が貴い大切なものとして共に存在し得る世界が訪れるのです。主イエスがわたしたちに与えてくださっている唯一の事は、"神を愛し、隣人を愛しなさい"、ただそれだけです。神様が大切な独り子を世に与えてまでわたしたちに与えてくださった大切なメッセージをしっかり受け止めて歩み行ければ幸いです。自分の私利私欲に生きる今の世において、苦しみ・悲しみ・痛みを負わされている人々に神様の豊かな恵みが与えられることを切に祈ります。 |
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